ニュートラルスペース

私たちの体を心・脳・肉体の三つに分けて考えてみます。
たとえば、それを車に置き換えてみますと、運転手が脳(意識)であり、車は体に相当します。
だから運転手は人間ということになります。
病気になって傷ついた体がもし車だったならば、修理したり買い替えをすれば済みますが、人間はそうはいきません。

でもその昔、そういった考え方が一般的だった頃の方が、人類の歴史の中では長かったのです。
病気の体は脱ぎ捨てて、魂は新たな体に宿り、死はあくまで肉体に起こる現象であって、心や脳、意識や魂には影響しないのだと考えられていました。

現代社会においても、心と体、脳と体が離れつつある人たちが増えています。
うつ病や社会逃避などもその一つと考えられます。
では意識とは何か、心とは何か、そしてそれを伝えるものは何か、また肉体との関係は何か、と追求していくと最終的に遺伝子とミトコンドリアにたどり着きます。

ではその遺伝子のどこに、空間次元的に現れる情報を持ったエネルギー体(魂)の入るスペースがあるのでしょうか。
二重螺旋構造、遺伝子のどの部分にそのようなスペース空間の領域があるのかを考える上で、行き当たる部分、“遊びの部分”、それを「ニュートラルスペース」と呼ぶことにしました。
細胞分裂し、無数の遺伝子を形成していく上で、そのスペースは必ず確保されるのです。
そのニュートラルスペースは未知の領域であって、あらゆる次元と空間を持ち、無限大の情報を記憶することができるのです。
そして、情報は脳細胞の中のメモリーディスクに書き込まれ、感情という形で表現されてきます。
昔の人の方が脳のメモリーディスクは大きかったのかもしれませんね。
だからこそ、心や意識、そして体を分けて考えたのでしょう。
まさに近い未来にそう考えないといけない環境に遭遇するかもしれません。
すべてが脳が作り出すバーチャルの世界が支配する時代が来るかもしれないということです。
だから私たちは、無限大のメモリーディスクである遺伝子におけるニュートラルスペースに、目の前の現象のすべてを記憶させなければなりません。

よく見ること、よく聞くこと、よく嗅ぐこと。
すべてが今後、たいへん貴重な情報として存在するでしょう。
だからこそ、何があっても情報とエネルギーは継承されていくのです。
目・耳・鼻・口、そして手、足、皮膚などから入る情報すべてを、このニュートラルスペースに書き込むことをお勧めします。

 

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