生命体とゼロバランス

動植物の体の中で常にゼロバランスへの誘導作用がみられます。
免疫力や自然治癒力などは元に戻そうとする、すなわちゼロバランスへの導きです。
例えばワクチンなど、少量の毒を入れるとそれに打ち勝つ力が体内に生まれます。
(防衛システム=ゼロバランスシステム)

安定という意味はどちらでもない(良くも悪くもない)という意味です。
免疫が上がりすぎるとそれを抑え、逆に免疫が下がりすぎると上げてくる。
体温も36.5℃で安定する。
これもゼロバランスなのです。

このことから、体によいとするもの「健康食品類」などを摂りすぎると、体のバランスが崩れ、やがてゼロバランスが保てなくなってきます。
もっと怖いのは、必要以上に摂りすぎた場合、それを分解するシステムが体の中に備わり、逆に欠乏症になりかねません。
野菜などから摂るビタミン類などは植物の体自体がゼロバランスなので、人体の中で毒が生まれることがなく余分なものは野菜に含まれる物質(酵素)で分解されます。

私達は自然界の中で生きています。
「春・夏・秋・冬」「昼・夜」「晴れ・雨・曇り・雪」「暑い・寒い」
だから体はゼロへと導き、自ら安定させようとするのです。
外からそれを補ってしまったならば、温室栽培のような花になってしまい、道ばたの花のようにアスファルトの割れ目で綺麗に咲くことができません。

昔から「毒もまた薬なり」と言われてきましたが、まさにその通りなのです。
逆の作用をするものも必要不可欠なものです。
とにかくバランスをとり、安定させることができたなら、そのことを“ゼロバランス”と呼んでいいでしょう。
これがもっとも生きるために必要な法則なんです。

 

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